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Raise3Dの寸法精度を検証した!

寸法精度_アイキャッチ
うちのサイトで恒例の寸法精度の検証をしてみたいと思います。
今回は精度にかなり定評のある「UP!!BOX」を比較対象にいつもの形状を比較していきます。

まず、双方の条件です。

  UP!BOX RAISE3D
フィラメント(※1) ABS PLA
積層ピッチ 0.15 0.1
インフィル LOOSE 10%

※1 各フィラメントは以下のものを使用しています。
ABS(UP!BOX):UP純正ABSフィラメント
PLA(Raise3D):Raise3D純正プレミアムPLA

印刷するものはコレです。

印刷物

印刷物

1.外観検証

印刷物の仕上がり比較画像

印刷物の仕上がり比較画像

画像は、粗さが目立つよう写真を少々加工してります。そもそも素材の違いがありますが、UP!BOXで気になっていた表面ムラが良く出ることと、形状のコナー部分に、穴ができるの事が多いです。これが塗装する場合には埋めないとならず、中々大変です。

UP!BOXの弱点

UP!BOXの弱点

一方、Raise3Dはそもそも艶があり見た目こそ荒く見えますが、全体的に非常に均一です。BOXでの弱点部分もなくなっており、塗装工程の下地処理ではかなり楽できそうな感じであります。

2.パイプテスト

10.1mmの穴に刺さります!

10.1mmの穴に刺さります!

突き刺した10mmのアルミパイプ

突き刺した10mmのアルミパイプ


どちらも寸法精度が出やすいので、共に互角!!

 

3.寸法比較

■ Raise3Dの実測値

Raiseの実測値

Raiseの実測値

計測してみて驚きの値です。数カ所大きめにはみ出ては居ますが、概ね「±0.02」くらいの精度です。

■ UP!BOXの実測値

UP!BOXの実測値

UP!BOXの実測値

Raise3Dと比較すると色々誤差が目立つのですが、普通に考えるとこの程度の誤差なら許容できる人はいるのではないでしょうか??

最後に値を表にしてまとめておきます。

■外寸

  Raise3D BOX
50 50.01 49.78
50 50.03 49.87

■円のブース

  Raise3D BOX
9.8 9.78 9.76
9.9 9.89 9.82
10.0 9.98 9.95
10.1 10.09 10.04
10.2 10.18 10.11

■⑥円柱

  Raise3D BOX
円周 10 9.93 9.82
高さ 5 5.08 5.04

■⑦四角引っ込み

  Raise3D BOX
10 10.03 9.91
10 10.01 9.89

■⑧四角でっぱり

  Raise3D BOX
10 10.00 10.05
10 9.99 9.93
高さ 5 5.02 5.02

初めてさわってみて

この作業で僕は初めてRasie3Dを触ったのですが、寸法精度も去ることながら、使い勝手の良さが沢山ありました。全部書くとかなり長くなりますのでファーストインプレッションで2つほど特記して、終わりたいと思います。

1.剥がしやすさ

3Dプリンターで「剥がしやすさ!」とは2つあるのですが、まずサポート材と印刷物です。こちらは両機種とも、簡単に剥がれます。
そして、もう一つはベッドと印刷部の部分です。

自作の剥がし台

自作の剥がし台


UPシリーズは印刷後剥がすのがちょっと大変でした。調子のいい時は、ベリッとすぐに剥がれるのですが、剥がれない時はそこそこの力がいるため、僕らは専用の剥がし台(写真)を作って使っていました。

しかしRaise3Dでは、最初に少し力を入れると、スルッと剥がれるのが驚きです。文章で言い表しにくいですが、しっかり定着して剥がしやすい!!と言う、3Dプリンター使いが求める理想の感じがあります。なんと言いますか、正直技術の進歩を感じずにはいられません。

 

2.印刷の進歩状況が確認できる

印刷中の画面

印刷中の画面


なんと、タッチパネルから進歩状況が確認できます。
UP!BOXの時は、照明用の室内LEDを点灯させて、スモークの入ったアクリル越しか状況を確認でないため、黒いフィラメントを使うと状況はほぼ分かりませんでした。
一方Raise3Dは、外装が透明なので目視確認し易いですが、さらに印刷中本体のタッチパネル部分で写真のような色々な情報が確認できます。特にスキなのは、造形物が下から赤くなっていって、どれくらい印刷が進み具合が直感的に分かるところです。安定を謳っているプリンターではあるのですが、安定稼働するまではやはり道のりが有りますので、こういった機能はとてもありがたく思いました。

Raise3Dの購入先

つづく

 

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