HOME >>  メーカーズニュース > 大成建設がセメントの建設用3Dプリンター「T-3DP」を開発

大成建設がセメントの建設用3Dプリンター「T-3DP」を開発

コンクリート

大成建設、アクティオ、有明工業高等専門学校、太平洋セメントが共同で、建設用3Dプリンタ「T-3DP(Taisei-3D Printing)」を開発しました。

リリースの詳細はこちらへ

「T-3DP」は、セメント系材料をノズルから押し出しながら積層する、建築のための3Dプリンターです。型枠を使わずに3Dデータから様々な形状の建設部材を迅速かつ高精度に自動製作することが可能です。

近年、幅広い分野で3Dプリンタが普及し、これまで実現困難だった複雑な形状の部品の製作などに活用されています。しかし、建築・土木構造物では一般的に用いられる樹脂系材料等とは異なり、セメント系材料を使用するため、製作中に積み上げた重さや歪みに耐えられず、崩壊を引き起こすことが大きな課題でした。

T-3DP

そこで「T-3DP」は、(1)特殊なセメント系材料、(2)ノズル、(3)プリンタシステムの開発に取り組み、これらを組み合わせた建設用3Dプリンタ「T-3DP」を完成させました。

「T-3DP」は、最大寸法が幅1.7m×長さ2.0m×高さ1.5mまでの建設部材製作が可能です。

実証実験では、楕円形状でひねりのある中空の大型柱(幅30cm×長さ40cm×高さ1.3m)を8つに分割し、合計120分で製作しました。

また、従来工法では実現困難であった、断面が連続的に複雑変化した形状の二人掛けベンチの製作に成功しました。

T-3DP

 

「T-3DP」の特徴は以下のとおりです。

1.圧送しやすく固化しやすい特殊なセメント系材料が大型建設部材の製作を実現
開発したセメント系材料は、力が加わると柔らかく流動するため圧送しやすく、一方、ノズルから吐出後は、形状が崩れにくく短時間で固化する特殊な性質を持っており、一度に高く積層できるため、大型建設部材を製作することが可能です。

 

2.特殊ノズルが吐出量を一定に保ち、複数部材の同時製作も可能

開発した特殊ノズルは、吐出量を常に一定に保つことができます。そのため、建設工事で使用されている一般的な脈動を伴うポンプとの組合せが可能となり、今後、実現場への展開が可能です。また、ノズル先端から材料が垂れることを防ぐ仕組みになっており、複数部材の同時製作にも対応できます。

3.迅速で高精度な自動製作を実現するプリンタシステム

「T-3DP」は、制御用PCで読み込んだ3Dデータに基づき、製作物の大きさに応じてノズルから吐出するセメント系材料の量を自動で制御することができます。
プリンタシステムが特殊ノズルを自由に移動させ、セメント系材料を適切な速度(最速500mm/秒)で正確に積層できるため、実大規模の建設部材を高精度に自動製作することが可能です。

リリースの詳細はこちらへ

 

無料でFusion360を学べる

一ヶ月でFusion360をマスターするオリジナルノウハウを読むことができます。
  • 無料メールセミナーの詳細へ

Fusion360や3DCADを
より本格的に学びたい方はこちらへ!

オンライン講座

動画で学ぶ!Fusion360で自在に形状を作る方法論

Fusion360の基本操作をある程度できる方を対象に
モデリングの方法論やノウハウを身につけて、自在にモデリングができるスキルを
動画で学べるオンラインスクールです。

  1. Fusion360の基本操作ができる方が対象
  2. 本のお手本やチュートリアルに頼らず自在にモデリングできる
  3. 動画を使って、いつでもどこでも学ぶことができる
  オンライン講座の詳細へ
Fusion360オンライン講座