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3Dプリントで感染症を治療する補聴器!UCLの研究発表

補聴器は長期間使用すると、耳の感染症の原因になることがあります。

ユニバーシティカレッジロンドン(UCL)の研究者は
3Dプリントされた治療作用のある補聴器を発表しました。

この研究により、患者専用にカスタムされた医療機器での
3Dプリンターの新しい可能性が明らかになりました。

抗菌作用のある補聴器

現在では、カスタムメイドの補聴器の多くが3Dプリンターで作られています。

しかし、補聴器を長期間使用すると、細菌の感染症のリスクが高まる可能性があります。
そのため、感染により補聴器の使用を中止せざる得ないのが問題です。

この研究は、補聴器自体に治療効果を持たせるアプローチです。

研究者チームは、3Dプリンターにより、シプロフロキサシンとフルオシノロンアセトニドの2つの薬剤を配合した補聴器を作成することに成功しました。

シプロフロキサシンとフルオシノロンアセトニドは、一般的な耳の点耳薬治療に使われています。

3Dプリントの造形素材として、フレキシブルレジンとハードレジンに、12%のシプロフロキサシンと0.5%のフルオシノロンアセトニドを混合しました。

次に、光造形プリンターのKudo3D Titanで3Dプリント。造形された補聴器をイソプロピルアルコールで洗浄し、UV硬化機を使用して60°Cで1時間硬化させました。

続いて、造形された補聴器の使用テストを行いました。

テスト中、補聴器は効率的な抗菌幕活性を示し、補聴器の表面での細菌の増殖を抑制しました。
補聴器の薬物放出特性を調べると、シプロフロキサシンとフルオシノロンアセトニドの両方の放出を7日以上持続し、その後も継続することが観察されました。

一般的に、耳炎または耳の炎症は、1〜2週間の薬理学的治療を必要とします。

抗菌特性を持つ補聴器があると、補聴器を使いながら炎症の治療が出来そうですね。

研究論文は、ScienceDirectジャーナルに掲載されています。
“Anti-biofilm multi drug-loaded 3D printed hearing aids”

 

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