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MONO町工場トークに参加。プロも知らなかった、2Dデザイナー大国日本でのものづくり

mono 町工場トーク

4月24日に、ものづくり起業家のため施設「MONO」で行われた、「町工場トーク」というセミナーに参加してきました。

試作品を作って量産したいけど方法が分からない

町工場にはどうやって発注すればいいの?

みたいな事を町工場の人に直接きいてみようというチャレンジングなイベントです。

2Dデザイナーの自分的には何かヒントになるかもな~ みたいな事と、

最近使っている「shade」のような3DCGソフトで作ったものを物作りに活かす方法も分かるかも、みたいな思惑もありました。

プロが語る、リアルな物作りは一桁高い!

当日は「町工場トーク」ということで菊池製作所という、研究開発や試作品の製造に特化している企業の方がパネラーとして来ていました。

冒頭は、物作りの基礎知識として菊池製作所で使っている素材や機械の説明などがありましたが、製造業は用語からしてよく分からないですね。

アルミダイキャスト、モーダル成形。。なんのことやら
この辺は、勉強しないといけないのですね

製品を作る場合の大きな流れとしては、

CADデータを作る → 試作 (何度か)→ 金型 → 量産

というような形が一般的なそうです。

金型の値段

そして、量産に入ると金型が必要となるのですが、
こんな“いち部品”の金型を1つ作るだけで100万円以上が相場だとか

ネット業界の価格感からいうと一桁ぐらい高い感じです。。。

 

 

プロも分からない。。CGデザイナーの作ったデータって製品化できるの?

3Dプリンターやクリス・アンダーソンの「MAKERS」の影響で、自分も含めた2Dのデザイナーがモノづくりに興味を持ち始めています。

さらに、日本はゲーム大国でもあるので、3DのCGクリエイターってかなり多いはずです。ソフトや開発環境が高額なのを考えると、プロレベルではアメリカについで多いと思います。(調べてないので間違いかも)

そこで、町工場トークでも、自分も使っている「shade」のような3DCGソフトで作ったものを

製品化するにはどうしたらいいの聞いてみました。

 

菊池製作所の方の回答は、まったく経験がないので想像もつかないけど

けっこう難しいだろう ということでした。

 

いくつか理由を言われましたが

 

一番は、誰もやったことが無いので、分からない

CGのデータをCADに変換そのものが、たぶん出来ない

CGには中身という概念が無いしパーツにもなっていない。
 製造業ではパーツ化の仕方でかなりコストが変わるけど、そういうノウハウは難しい。

CGのデータは、精密さが出せないので製造業には使えない。
 0.1mmの精度でもパーツははまらなくなる

 

iphoneケース 3Dデータ

例えば、こんなiPhoneケースを作りたいと思って、
3DCGで作ったデータを持ち込んだ場合「試作」だけでどのくらい
かかるか聞いてみた所

「はきりは分からないけど80万円はかからないと思う」という答えでした

試作だけでこの価格感はけっこう難しいですね~

仮に試作が60万円だとして、金型100万円で大量生産のためには
最低このぐらいのコストがかかるようです。
さらに、量産するためのコストは一個あたり300円だとして

売価は1500円に設定すると、、、(実際は卸値なのでこの半分とかかも)

 

iPhoneケースを作った場合のコスト試算(上が赤字、下が黒字)

iPhoneケースのコスト試算 赤字の場合

iPhoneケースコスト試算 黒字の場合

上記のようにざっと計算すると、1300個以上を販売しないと、粗利すら出ないことが分かります。経営的に考えるとここから販管費がかかります。

この数字は、特に大きな販路が無いと現実的じゃないですよね。。。

 

他の分野のデザイナーはどうやったら参入できるのか?!

では、自分のようなグラフィックのデザイナーや、CGのクリエイターみたいな ある意味中間的なスキルを持った人間はどうすればいいんでしょうね。

デザインは他の分野でそこそこ経験を積んだ。

3DデータもCGだと作れる。

 

みたいな素人がどうしらいいか、聞いてみたトコロ、菊池製作所の方のような“プロ”も「どうしたらいいのか手探り」だそうです。

 

製造業で使える素材とか

データやパーツの作り方とか、コスト設計

大量生産の方法とかとか
そもそも、分からないことが多すぎる感じです。でも、見方を変えると、これはチャンスかもしれません!

つまり、無いんだから自分で作ればいいかなと思いました。

海外では、3Dデータをアップする マーケット&3Dプリンとサービスの
shapeways」や、アイデアを量産化までサポートしてくれる「Miproto」などのサービスも出てきています。

そういう分けで「メーカーズラブ」にも3Dプリンターなどの情報だけでなく、町工場なども含めた、もっといろんな情報を載せて行きたいと思います。

 

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