3Dプリントにフルカラー印刷出来る「水圧転写」とは!
3Dプリントしたものに色を付けてみたい! 3Dプリントを体験した誰もが考えることだと思います。
フルカラーの3Dプリンターは存在しますが、石膏粉末や粉末樹脂などを使うため、実製品とはだいぶ遠い存在です。
そんな、フルカラー3Dの世界が変わる可能性のある研究が発表されました。
コロンビア大学と浙江大学の研究チームから開発した「Computational Hydrographic Printing」は、複雑な立体物に印刷できる「水圧転写」と3Dプログラムを組み合わせた印刷技術です。
従来は職人技だった「水圧転写」を、オートメーション化する画期的な研究だと思います。
フィルムに熱を加えて圧着させる「3D熱転写印刷」は、現在でもよく使われています。しかし、平面プラスアルファぐらいの物体にしか印刷ができません。
しかし、水に浮かべたフィルムに物体を沈める「水圧転写」であれば、人の顔や動物などかなり複雑なモノに印刷することが可能なようです。
自動化されている印刷プロセス
「Computational Hydrographic Printing」研究チームの発表したムービーを見てみると、「水圧転写」の様子が分かります。
沈めるときの位置合わせをすれば、後はKinectの画像認識とソフトウェアで自動化が図られているようです。
シンプルなシステム構成
「Computational Hydrographic Printing」はシステム構成も極めてシンプルです。
PVAのフィルムにインクジェットプリンターでプリントし、水槽、ライナーモーターやKinectなど汎用部品で作られています。
これは製品化されるときにも重要なポイントです。
どんなモノにプリントできるのか?
「水圧転写」の実験では、プラスチックや木材、陶器など様々なものにプリントがされています。
3DプリンターやCNCで作った物体に、これだけ鮮明な印刷ができれば
製品の生産が大きく変わりそうでワクワクしますよね!
アメリカであれば、そのうちキックスターターなどに出てきそうなので、製品化が待たれます。
Computational Hydrographic Printing