【QRコード編】イラストレーターでも出来る3Dプリント
イラストレーター(illustrator)は、クリエイターにユーザーが多い定番ソフトです。
しかし、2次元のデザインでは絶大な威力を発揮しますが、3Dになるとちょっと勝手が違うようです。。。
でも、イラレで書いたドローイングを直接3Dデーターにはできません。
しかし、少しだけ3DCADを組み合わせれば、そんなに難しくはないんですよね。
そこで、自分のような、WEBやグラフィックの2Dデザイナーを3次元化して、
3Dプリントまでしてみるコーナーをスタートすることにしました。
「QRコード」を3Dプリントする
記念すべき第一回のテーマは、2Dのデザインでは定番の「QRコード」です。
イラストレーターと、無料3DCAD「Fusion360」を組合せて、「3DQRコード」をプリントする所までをやってみました。
1.QRコード生成サイトでベクターデータを入手
まず、最初にQRコードのベクターデータを入手します。
QRコードは画像で扱うことが多いですが、3Dデータにするためにはイラストレーターが扱えるベクターデータ(ベジェ曲線)が必要です。
URLを打ち込むと、QRコードを生成してくれるサイトでベクターデータを取得。
イラストレーター用にESPを選択します。
2.イラストレーターで開いて編集する
3Dプリンターで3Dデータを扱うには、サイズの指定が重要です。
先ほどダウンロードしたEPSデータをイラストレーターで開いて、サイズを調整します。
合わせて周りの葉っぱのデザインも描き加えました。
葉っぱ型の中にプリントするため、縦横5センチに大きさを変えました。
3.Fusion360でイラストレーターのデータを3D化する
Fusion360はSVG形式でデータが読み込めます。そこで、イラストレーターの別名保存で、SVGに保存し直します。
SVGデータになれば「INSET」からSVGを「INSER SVG」で読み込むことが出来ます。
いよいよ、イラストレーターで作ったラインを3Dで立体化します。
最初に葉っぱのベースラインを、Fusion360ので立体の葉っぱにします。たわみも付けるため、たわみ用のデータを別に作って、「Split body」で葉っぱ型でカットします。
さらに、全体をSTLデータで書きだすために、「Combine」で葉っぱとQRコードを統合します。
4.実際に3Dプリントしてみる
データが完成したので、STLに書き出してプリントします。
やはりたわみの部分はけっこうサポートが付きますね。
シンプルなデータなのでプリント時間は3時間ぐらいでした。
5.QRコードを読み込んでみると
実際に3DプリントしたものをQRリーダーで読み込んでみます。
しかし、QRコードとして機能するには階調が必要です。
3Dプリンターだと単色での出力なので、このままだとプリントができません。
そこで、表面を油性マジックで黒く塗ってみました。
さて読み込まれるかな?
iPhoneのQRコードリーダーを使って割とすんなり読み込まれました!
ただ照明とか環境にけっこう左右されます。。。
今回はプリントクオリティを低めに設定したせいで
QRの表面にムラがけっこうありました。
もっと品質を高くプリントすれば、読む込精度もあがりそうですね〜
イラストレーターで3Dデータの制作後
QRコードのイラストレーターのデータを3DCADで使うケースはあまり多くないようです。
今回がQRのSVGデータがかなり重くなったので、いろいろ調べてみましたが
海外サイトなどにも情報がありませんでした。
SVGのような座標系のデータは3DCADだと扱いづらいせいかもしれません。
しかし、いろいろ工夫すれば、プリントする分には問題無いことが分かりました。
2Dのデザイナーはイラストレーターユーザーが多いので
もっとイラストレーターから3Dデータを作る方法を模索していきたいと思います。