世界初!破壊不可能なフルメタル3Dプリントのギター
世界的なエンジニア会社であるサンドビック・コロマントが金属3Dプリントでギターを作成したそうです。
フルメタルギターは、「ギター破壊」に情熱を燃やすミュージシャン、スウェーデン生まれのカリスマ・ギタリスト、イングヴェイ・マルムスティーンのために作られたそうです。
そのため、ギターは単に演奏できるだけでなく、ステージ上で破壊が不可能な強度が必要でした。
サンドビックの加工プロセス開発担当者ヘンリク・ロイカネン氏曰く、
「可能な限りのあらゆる破壊方法でも壊れないギターを設計することが必要でした。エンジニアリング上の課題だったのは、ネックとボディの間の重要な接合部で、通常はこの部分でギターが折れます。」
そこで、ネックとボディの間の接合部をなくすことを選択。ネックと指板の両方の先が長方形の「ハブ」として、ギターボディに差し込まれる構造が設計されました。
指板やネックのような細長い形状の部品は、加工プロセスにおいて、ねじれや歪みに対して特に弱い性質がある。サンドビック・コロマントは、最新のソフトウェアを使って、最初の加工の前にデジタル技術による切削加工のシミュレーションを行った。
「精度がきわめて重要でした。」と、ヘンリク・ロイカネン氏は語る。
「長年の経験を基に構築された当社のソフトウェアによって、最適な工具と推奨加工条件が提示されるので、部分的に厚さが1ミリになる難しい形状の指板をフライス加工で作ることが可能になったのです。」
ギターの部品は、チタン合金粉末を用いて3Dプリンタで製造され、切削加工で仕上げが行われています。
出来上がったギターは、実際にイングヴェイ・マルムスティーンがステージがステージで使用しました。