3DプリンターとIPS細胞で、馬の骨折を直す研究が発表
馬は骨折を直すが、とても難しい動物です。そのため、骨折した競走馬などは、現在は安楽死させざる得ない状況です。
英国のアニマルヘルストラスト(AHT)とイーストアングリア大学(UEA)の研究者は、馬の骨の再生をサポートするために3Dプリント足場を使用する研究を発表しました。
ポリカーボネートで3Dプリントされた足場には、細胞を培養し構造を維持する機能があります。この足場が、馬本体由来のiPS細胞を骨形成細胞に変えることを可能にします。
AHTのDebbie Guest博士は次のように述べています。
「この研究は、馬の骨折修復を補助するための構造物を実験室で生産する道を開きます。そうすれば、将来的には多くの馬に利益をもたらす可能性があります。」
研究では、MakerBot Replicator 2を使用して、細かいメッシュ(穴径150 µm)で2つの足場を作成し、その後細胞と共に培養しました。
そして、足場の細かいメッシュ層が細胞を効果的に保持していることが実証されました。これにより、栄養素の供給と細胞の増殖、移動が可能になりました。
先々は、ウマのIPS細胞を骨形成細胞に分化することが出来ると、研究者は述べています。
研究が進めば、費用対効果の高い馬の骨折治療が将来的に実現するかもしれませんね。
本研究はTissue Engineering誌に掲載されています。