ロフトの使い方の応用:Fusion360


※2019/05/10に動画を追加しました。

Fusion360の「ロフト」は、異なる形状を組み合わせユニークなモデルを作れるコマンドです。

前回、ロフトの使い方の基本では、「ロフト」の基本を説明しました。
今回はより細かい使い方を応用編としてご紹介します。

 

まず、複数のプロファイルをもとに「ロフト」を作るケースです。

 

Fusion360で複数のプロファイルを使ったロフト

Fusion360で複数のプロファイルを使ったロフト

 

以下の3つのスケッチを選択して、単純に「ロフト」を適用すると以下のような状態になります。

ロフトを単純に適応した状態

ロフトを単純に適応した状態

 

次からは「ロフト」の応用的な使い方です。

中心線のレールを使ったロフト

先ほどの単純なロフトに、中心線を書いて、中心線のレールをして設定します。
そうすると、このような複雑な形状を作ることができます。

ロフトに中心線のレールを描く

ロフトに中心線のレールを描く

Fusion360のロフトで、中心線のレールを適用した状態

Fusion360のロフトで、中心線のレールを適用

 

複数のレールを使ったロフト

Fusion360の「ロフト」では、複数のレールを組み合わせることができます。

先ほどの単純なロフトの左右にレールをスケッチします。

そして、2つの線をレールにすると、左右対称なモデルをができます。

レールとして複数の線を描く

レールとして複数の線を描く

Fusion360で複数のレールを適用

Fusion360で複数のレールを適用

 

プロファイルの設定項目ごとの結果

<接続済み>

通常のロフトでも、プロファイルの設定を変えることで、モデルを変形させることができます。

下の画像は、プロファイルが「接続済み」の状態で点を動かしてみました。
元の形状と比べると、ツイスト的な形になっています。

ロフトを単純に適応した状態

ロフトを単純に適応した状態

プロファイルの設定を自由にして、点を動かす

プロファイルの設定を接続済みにして、点を動かす

 

<方向>

プロファイルを「方向」にして「数量拾いウェイト」と「開始角度」に数値を入れてみました。

そうすると、以下のように大きくモデルを変形させることができます。

ロフトを単純に適応した状態

ロフトを単純に適応した状態

プロファイルの設定を方向にして、変形させる

プロファイルの設定を方向にして、変形させる

 

<シャープと点の接線>

点と面をつないだ場合に使えるのが「シャープ」と「点の接線」です

シャープを適用すると、以下のように尖った形状になります。接線を適用すると、丸みのある形状になります。

プロファイルをシャープに

プロファイルをシャープに

プロファイルを点の接線に

プロファイルを点の接線に

 

<接線とスムーズ>

さらに、モデルやフェイスをプロファイルに選択した場合には「接線」と「スムーズ」を使うことができます。

プロファイルを接線に

プロファイルを接線に

プロファイルをスムーズに

プロファイルをスムーズに

 

【Fusion360・ロフトの入力項目】

プロファイル:ロフトにする、スケッチやフェイス、ボディの面や点を選択します。
順番:プロファイルの順番を指定。

レール:レールとなるラインを指定します。中心線:線を中心線として指定。各プロファイルに接している必要はありません。

Rails:レールをします。
Centerline:中心線になるラインを選択します。
チェーン:繋がったスケッチが選択できるチェックです。
操作:ブーリアン演算を指定します。

 

Fusion360のロフトでハート形のウィスキーを作る

Fusion360で作ったウィスキーの瓶ロフトの詳細な設定がわかったので、これを使ってハート形のウィスキーの瓶を作ってみました。

まずは、「ロフト」のもとになるプロファイルをスケッチで作ります。

ハート形なので、ハートのレールも描いていきます。

Fusion360でロフトの元になるスケッチ

Fusion360でロフトの元になるスケッチ

 

このスケッチに「ロフト」を適用します。

ハート形のウィスキー瓶の元になる、くねっとしたモデルができました。

ロフトでウィスキー瓶の本体を作る

ロフトでウィスキー瓶の本体を作る

 

あとは瓶の中をシェルでくり抜いて、トーラスで注ぎ口をつけます。

最後に蓋をつけて完成です。

レンダリングを適用するとかなりリアルなウィスキー瓶となりました

シェルとトーラスで瓶のボディが完成

シェルとトーラスで瓶のボディが完成

 

 

fusion360のレンダリング機能でリアルなウィスキー瓶に

fusion360のレンダリング機能でリアルなウィスキー瓶に

 

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執筆者のご紹介
佐々木 康友 佐々木 康友
メイカーズファクトリー 代表取締役

プロダクト&グラフィックデザイナー /WEBコンサルタント
株式会社メイカーズファクトリーCEO
広告グラフィックのデザインからWEBのマーケティング戦略立案、企業の商品開発のコンサルティングまで幅広い業務を経験。 MacBook Airじゃない方のMBAホルダー。