イラレで円錐台を作れるか!?
先日、レーザーカッターを受講してくださった方から
「円錐台ってできないの?」
との質問を受けまして、実際にイラストレーターCCを使ってトライしてみました。
3DCADとか使ってる方なら、簡単にできるんですが、平面から計算してやるとなるとそれなりに頭を捻ります。でもイラストレーターCCのある機能を使うと結構簡単にできますので、頑張ってみてください。
解説
1.作りたい円錐台のサイズを決める
下記図に書いたのは、作りたい円錐台を中央から割った断面図です。
そこから、上部(ab)底部(cd)と高さ(cd-ab)を決めます。
寸法が決まったら、以下のように線を配置します。
今回は、以下の寸法で行きたいと思います。
上部(ab):50mm
底部(cd):100mm
高さ(cd-ab):90mm
上記寸法をイラストレーターの線ツールで描いて、整列ツールで揃えます。
2.イラレから必要な寸法の計測
ここまできたら、「ad」間に線を引いて、この線の寸法をイラレのこの機能から数字を割り出します。すごい使える機能なのですが、長〜い手順です。。
- 寸法を知りたいオブジェクトを選択状態にする
- ウィンド
- ドキュメントの情報
- オプションブースから「オブジェクト」を選択
ad = 93.408mm
さらに、角度を計算するために、「oa」の長さを出します。これもイラレの「線の延長」ガイドをで線を引っ張れば簡単に出ます。
先ほど寸法を測った線の上部(「a」の所)のアンカーをガイドを元に「線の延長」というのが表示され続けるように頂点に向かって線を伸ばします。頂点近辺に来ると、高さを求めた時の線と「交差」するガイドが表示されるので、そこが頂点になります。そして先ほどと同様に「ドキュメントの情報」から寸法を求めます。
「od」の長さが「186.815mm」なので、以下にて計算します。
oa = od - ad = 186.815mm - 93.408mm = 93.407 mm
これで必要な材料が揃いました。あとは計算あるのみ!!
3.カットする扇型の角度計算
この左側の扇型を実際にカットする際に必要な角度「AOB」を計算します。
唯一複雑な計算ですが、エクセルとか使えば計算ミスでないので、算出しましょう。
AOB = ( 180 ÷ π ) × π × ba ÷ oa ・・・①
AOB = ( 180 x 3.14 ) x 3.14 x 50mm ÷ 93.407 mm = 96.35
これで、扇型のデータ作成に必要なが情報が全部そろいました。
4.データ作成
あとは5ステップで完成しますので、最後まで頑張ってください!!
最後に
完成したデータに切り込みを入れて、レーザーカッターでカットするとこうなります。
完成すると凄い達成感がありますので、みなさんも頑張って作ってみてください。

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