【Fusion360リクエスト】伸び縮みする!巻尺をシートメタルで作る方法
メーカーズラブを見ている方から「巻尺みたいな形を作って、真っ直ぐにしたい」「さらに、巻尺の長さを200mmにしたい」というリクエストをいただきました。
一瞬、それはCGじゃないと無理じゃないかと思いましたが
そういえばFusion360の「シートメタル機能」を使えば出来そうな気がしました。。
そこで、今回は「シートメタル」を使って、巻尺の様な形状を作る方法をご紹介。最後に寸法も入れてみます。
ちなみに、シートメタルとは、薄板を折り曲げて箱なんかを作る「板金加工」と言われている製造方法です。
「板金加工」は、平らな板を使うので、3Dデータを2次元に展開するのが必須となります。
巻尺の形をシートメタルで作って、伸び縮みさせる!
まずは、巻尺の元になるスケッチを書きます。
スケッチが描けたら、モードを「シートメタル」に切り替えます。
次に作成の「フランジ」で、距離10mmの高さを与えます。
「フランジ」は「押し出し」にちょっと似ていますが、スケッチを板状に整形することができます。素材の厚さはデフォルトの2.5mmになると思います。
これで、巻尺っぽい形ができましたが、今回のリクエストでは、これを真っ直ぐにする必要があります。
真っ直ぐにするには、修正の「展開」を使いますが、展開するには真っ直ぐな部分を
あらかじめ用意するのが必須です。
そこで、巻尺の先端を「押し出し」して、真っ直ぐな部分を作ります。
続けて、修正の「展開」を選んで、「固定エンティティ」は真っ直ぐな箇所を選びます。
そして、伸ばしたい部分で「曲げ」を選択。さらに、「すべての曲げを展開」のオプションを有効にしましょう。
こうすると、巻尺が展開されて真っ直ぐな板になります。
ちなみに平面ができると、ここにスケッチを書くことが可能となります。
適当なスケッチを描いてみます。今回は、円をたくさん描いてみました。
そして、円を「押し出し」て、板をくり抜きます。
画面の右上にある「面を再度折り曲げ」を選ぶと
穴の空いた巻尺的な形が完成です。
巻尺に寸法を指定する
あとは、巻尺の寸法を200mmちょうどにしたいと思います。
まず、巻尺を展開した状態に戻して、サイズを測ってみると「257.898mm」となっています。そこで、押し出しで「57.898mm」切り取ると、板の長さはちょうど200mmになりました。
最後に、展開した形状を元に戻すと、巻尺の長さが200mmになりました。
※ちなみに、板金は素材を曲げるため、曲げ加工をした巻尺の内径と外径は厳密には200mmではありません。
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メイカーズファクトリー 代表取締役
プロダクト&グラフィックデザイナー /WEBコンサルタント
株式会社メイカーズファクトリーCEO
広告グラフィックのデザインからWEBのマーケティング戦略立案、企業の商品開発のコンサルティングまで幅広い業務を経験。 MacBook Airじゃない方のMBAホルダー。