【第2回・CAD編】にゃんこ模様のiPhoneケースをゼロから作る
前回の「【第一回・デザイン編】にゃんこ模様のiPhoneケースをゼロから作る」でデザインと寸法を決めましたが、第二回は実際に CADのデータを作ってみます。
ちなみに、iPhoneケースはCADのモデリングとしてはシンプルでかなり簡単です。モデリング自体は1時間もあれば出来てしまいますよ。
まず、基本形となるソリッドを作成します。
そしてシェル化で、中身がくり抜かれたケースのベースが出来ます。
次に、iPhoneのスピーカーや音量調整の部分の逃げを作っていきます。
このへんは、彫刻のように削る大きさのソリッドを作って、ブーリアン演算の差で、どんどん削っていくだけなので簡単ですよ。
ブーリアン演算はCADでは非常によく使う処理です。自分の思った形を作るために、完成系をイメージしながら、削るためのパーツを作る感じですね。
そんな感じで、iPhone5ケースの基本形は完成しました〜
あとは、シルエットなどの模様を付けてみます。
シルエットは、illustratorで作成したものをEPSにしてCADにもって来る事ができます。
つぎに、持って来たシルエットをソリッド化。これを使ってにゃんこ型をくり抜きました。
しかし、くり抜いたあとに気づきましたが、そういえば「P」や「a」などの文字はくり抜くと中空部分が出来てしまいますね。。。
くり抜きは止めて押し出しにしようかと思いましたが、3Dプリントを考慮してこのまま続けることにしました。
ここまでで基本的な形は完成したので、あとは仕上げです。
ケースの角の部分をフィレットで丸めていきます。
フェレットもCADでは非常によく使うコマンドです。角を丸めていくことで、製品のデザイン性や使用感の向上を図ることが出来ます。
ただし、フィレットを行うとソリッドの構造が複雑になり、後で直すのが難しくなります。
なので、角を丸める処理を行うのは最終行程です。
最後に、念のためスイッチ類の逃げがちゃんと合っているかを、iPhone5のデータを使って検証。
iPhoneのような有名な製品だと、誰かがデータを作っているので検証は楽ですね♪
図面通りに作ったはずなので、特に問題はなさそうです。
というわけで、モデリング開始から1時間あまり、にゃんこ模様のiPhone 5ケースが完成しました!
次回は実際にこのデータをプリントしてみます。