カリフォルニアの企業が、肝臓を3Dプリンターで作ることに成功。
3Dプリンターが出始め頃に、臓器も作れるようになるみたいな話を聞いて、難しそうだと思っていました。
基本的に物体を積み上げて行く3Dプリンターの積層方式と、細胞の培養はマッチングが悪そうだと感じたからです。
しかし、カリフォルニアの企業Organovoの研究者達が、小型の肝臓を3Dプリンターで作ることに成功したそうです。
▼こちらから映像をみることが出来ます。
大きさは、厚さは0.5mm、幅は4mmと小さなものです。
しかし、研究者によると「ホルモンや薬を体に運ぶタンパク質のアルブミンや、脂肪を運ぶコレステロール、アルコールを分解する酵素といったものがちゃんと生成されます」と機能的には普通の肝臓とほぼ同じだそうですよ。
大きさ的には臓器移植にはまだ遠そうですが、このままでも医薬品の研究などには十分役立つそうです。
従来は肝臓の組織を一部だけ取り出して使っていたので2日間しか使えず、肝臓の機能は再現できませんでした。それに対して、3Dプリンターの肝臓は、5日間使えて肝臓の機能も再現できるという利点があります。
研究者達は、将来的には完全な肝臓を作ることを目指しているそうで、臓器移植が3Dプリンターで実現する日も近いやもしれません。
以前ご紹介した記事では、オックスフォード大学が3Dプリンターで生体組織を作ったことをご紹介しました。
医療分野での3Dプリンターの活用がもっと進むと世の中が大きく変わりそうですねー