金箔もデジタルの時代!世界初の卓上レーザー箔押しマシン「LP-80」
プラスチック製品に名前を入れるのに、見栄えの良い箔押しですが
ヒートペンだと溶けてしまうため、小ロットでは作りづらいのが難点でした。
そこで、3DプリンターやCNCなどを展開しているローランドの子会社ディージーシェイプ(DGSHAPE)より、金箔や銀箔などの箔転写が簡単に行える、デジタル機器「LD-80」が登場。
先週発表会があったので、早速取材してきました!
「LD-80」は、半導体レーザー転写による小型卓上型としては、世界初の製品。最大の特徴は、プラスチックや革製品への箔転写が、小ロット生産でも可能となったことです。
プラスチック製品への箔押しは、金型を使用した加工法だとかなり高額になります。ヒートペン方式だと、温度の関係で溶けてしまうため、特にプラスチック製品への箔転写は困難でした。
しかし、「LD-80」では半導体レーザー方式の温度管理により小ロットでの箔転写が可能となりました。
これで、金箔などの箔押しもデジタルの時代に突入しそうです。
さらに、標準付属の専用ソフトを使えば、シンプルな手順で文字だけでなくロゴマークやイラストなどの塗りつぶしはもちろん、イラストレーターなどで作ったベクター(線分)データを読み込んで文字やイラストのアウトラインを鮮明に転写することもできます。
「LD-80」を使うことで、iPhoneケースにメタリックな模様を刻印したり、革製品に箔押しの名前を入れたりなど、小ロットでオリジナルな製品を作ることができます。
また、専用ソフトを使えば、複数色の箔を用いて色の組み合わせができるので、箔押しによる新しい表現が可能となっています。
箔を転写するには、手帳などの転写させたものを「LD-80」に置いて、その上に金箔などの箔と光吸収フィルムをセットします。
そこから、レーザーで転写をしていく方式です。
気になる、曲面への転写は高低差が0.1mm程度なら対応可能だそうです。素材はアクリル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABSなどのプラスチック樹脂が対応しています。
箔の素材は、現在では金箔と銀箔が対応で、他の色についてはテスト中とのことでした。
「LD-80」で、箔転写をする時間ですが以下の写真のような手帳への刻印でだいたい15分程度とのことです。
短時間で箔押しができるので、店頭やイベントでのサービスにも活用ができそうですね。
LD-80は、レーザー製品の国際規格*で最も安全な「クラス1」に準拠するとともに、フルカバー構造を採用しているので、レーザー光が外に漏れることがなく安心して使用が可能です。
LD-80の発売日は2018年5月1日、販売価格は100万円程度だそうです。
価格と考えると、試作用というよりは
箔押しデザインのケースや、贈答品の名前入れなどの付加価値サービスに向いていそうですね
LD-80のスペック
転写可能な材料 |
アクリル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS |
取り付け可能な材料の大きさ |
最大100(幅)×200(奥行)×20(高さ)mm、 または200(幅)×100(奥行)×20(高さ)mm |
転写領域 |
80(幅)×80(奥行)mm |
描写方式 |
ベクター/輪郭、塗りつぶし(スキャンライン、アイランドフィル)、文字、イラスト |
本体カバー |
レーザー光の遮蔽、インターロック機構 |
外形寸法/重量 |
286(幅)×383(奥行)×308(高さ)mm/12kg |
インターフェイス |
USB |
標準価格 |
オープン価格 |
販売台数目標 |
発売後1年間で500台(国内・海外の合計台数) |
発表日 |
2018年3月16日(金) |
発売日 |
2018年5月1日(火) |