世界初の低価格フルカラー3Dプリンターは、金属も造形できそう?!
キックスターターに登場した3Dプリンタープロジェクト「Pandoras」は、2999ドル(約32万円)低価格帯では世界初となるフルカラー3Dプリンターです。
粉末凝固式でCMYKを使えるフルカラープリンターは、低価格帯では初めてですよね!
※訂正 10/5
当初レーザー焼結型だと勘違いして記事を公開しましたが、読者の方から指摘を受け、Zprinterなどと同じ粉末を接着凝固させる方式だと分かりました。(指摘していただいた小薬さんありがとうございました。)
これは欲しい!「Pandora」の3つの世界初!
1.低価格なのにサポート材不要でプリントが出来る
いま低価格帯のプリンターは、プラスティックを溶かして積層していく熱溶解積層式(FDM)が主流です。
しかし、複雑なモデルだとサポート材が大量について、仕上がりが悪くなる場合が多いのです。
「Pandoras」は粉末を接着液で凝固させる方式のため、サポート材は不要です。そうなると、かなり複雑なモデルでも奇麗な積層が可能となります。
2.CMYKフルカラーの積層が、低価格で可能となる!
フルカラーの3Dプリンターは、今まで1000万円近くするZprinterだけでした。
そのため、3Dフィギュアなどを一体注文すると5万円以上という高価格になってしまします。
以前、熱溶解積層型(FDM)で、グラデーションぽいカラーを使える3Dプリンター「Pro Deck 3D」をご紹介しました。
そういう疑似カラーっぽい3Dプリンターはありましたが、CMYKが使える低価格のプリンターは世界初です。
このように、Zprinterと同じような方式で粉末石膏を微小水滴噴射で固形化させます。石膏の中からプリントしたものを取り出して、溶液洗浄します。
フルカラープリントの様子
3.低価格なのに、石膏や砂糖など様々な素材を使え、金属鋳造も出来る?!
「Pandoras」がサポートしているのは、石膏・砂糖・紙・ライスパウダーとなっています。
しかし、キックスターターのページを見ると、混合パウダーにより金属を鋳造する鋳型を作れると書かれています。
Pandorasを使い鋳型を作れれば、低温で溶けるアルミや銅などの非鉄金属のパーツの生産も可能となるようです。
It also can be used as molding through mixing powder from metal material into gypsum or casting it into copper and aluminum alloys .(kickstarter 3DPandoras: The next generation in 3D Full-Color Printing)
粉末凝固プロセス様子
「PandoraS」の基本スペックと他社3Dプリンターとの比較
キックスターターのページをみると、開発チームは6年かけてPandoraを作り上げたそうです。
プリント面積は300 × 292 × 140mm、解像度は0.08mmとスペック的にも期待出来ますね。
キックスターターなので一定のリスクはあると思いますが、是非実現して欲しいプロジェクトです!