家庭でも買えるレーザーカッター特集!!2017年版
春が来ました!!
心機一転新しいことに始めるに絶好のタイミングですね。
ぼくらのセミナーで教えています「レーザーカッター講座」ですが、よく受講者の方に「個人で買える機材ありますか??」っと聞かれことが多いです。ですので、2017年4月の段階でまとめておきます。数年前は選択肢すら無かったのですが、今はそこそこありますよ。
何を基準に選ぶ??
いきなりレーザーカッターを選ぼう!!っと言われても敷居が高いですよね。ですので、選別する際にチェックしておきたい項目を簡単に解説しつつ記載しておきます。
まず、レーザーを発信させる方法ですが、家庭用で買える範囲ですと主に二種類に分類されます。一般的なハブ施設等で借りられる大半の機種は「炭酸ガス(CO2)レーザー」です。もう一方は「半導体レーザー」と言われるものです。原理はここでは割愛しますが、どちらにもメリット・ディメリットがありますので参考にしてください。
▼レーザーカッターの長所短所比較表
半導体 | 炭酸ガス(CO2) | |
---|---|---|
価格 | 安価 | 高価 |
レーザーの出力 | 低い | 高い |
集塵機 | △ | ◯ |
彫刻(ラスター) | 綺麗 | 若干荒い |
大きさ | 小さい | 大きい |
消費電力 | 少ない | 高い |
連続稼働時間 | 短い | 長い |
・価格
半導体レーザーは大掛かりな冷却があまり必要なく、装置全体の部品点数が少なくなり安価でかつ小型にできます。
CO2方は冷却ならびに大電力を使うので電源ユニットなどが必要であり、部品点数が増えるため、高価で大型となります。
・レーザーの出力
半導体レーザーは安価になる反面、出力が弱いのでのでカッティングでは何度も往復して切る場合多々あります。
・彫刻(ラスター)
インクジェットプリンターのようなヘッドが左右に動作するラスターモードでは、レーザーの出力の細かい調整が仕上がりに左右されます。半導体レーザーは出力をコントロールしやすく、キレイに仕上がる場合が多いです。以下は、半導体レーザーとCO2レーザーの比較です。
・大きさ
CO2レーザーでは、各々のユニットが半導体レーザーに比べて大きくなりやすく、また素材を置くベッド(ハニカムベットなど)がないと筐体そのものが痛むので別途それを置くエリアの必要となります。さらに出力が大きくなるので素材から煙が出やすくなり、排気も考慮しなければならず全体的に大きくなります。
・消費電力
半導体は製品にもよりますが、概ね100W以下で動作するものが多いです。
一方CO2レーザーは大量に電気を使いますので、500〜700W(レーザー出力30〜40Wクラス)と、ドライヤーまで行きませんがかなり電力を消費します。
・連続稼働時間
半導体は連続稼動時間に制限があるものが多いです。カットに時間がかかって稼働時間を超えてしまう場合があるかもしれません。
一方CO2レーザーは冷却が必須のなのであまり制限がないものが多いです。
これらの情報を元に、以下4機種を比較してみて下さい。
【半導体】 Podea-01(Type-G)
こちらは過去実機をお借りいただいて、レビュー記事「低価格レーザーカッターで、キャラ物のキーホルダーを作る方法」を書かせて頂きました。この記事内では「Type-G 3w、6w」の2つを借りていましたが、現在ホームページには「3w」は無く「4w」になっているようです。
沢山あって少々ややこしいのですがタイプは二種類で「Type-G」と「Type-F」あります。さらに現在主力となっているのが「Type-G」でして、レーザーの強さが「2w、4w、6w」と三種類あると考えて下さい。
個人的に嬉しいのは、筐体のカラーが三種類あったり、透明カバーをオプションで選べたりと、自宅に置くなら「見た目」にこだわりたいですよね。
加工エリア | 310 x 210㎜ |
---|---|
レーザー方式 | 半導体レーザー 2w、4w、6w(選択可能) |
対応ファイル | AI,EPS,PS,SVG,PLT |
筐体サイズ(横幅x奥行きx高さ) | 490 x 381 x 152㎜ (突起部除く) |
価格 | 2w:¥89,800円 4w:124,800円 6w:159,800円 |
対応OS | Windows XP,Windows Vista,Windows 7,Windows8/8.1,Windows10 |
【半導体】 FABOOL Laser Mini
次に紹介するこの機種はかなりマニアックです。値段はかなり安いんですが外装がありません。レーザーのクラスを考えますと同社より販売しています「FABOOL Laser Mini用安全カバー(26,784円)」を同時に買ったほうがいいかもしれません。
さらにこの機種の最大の特徴は、自力で組み立てることです。ちょっと大変かもしれませんが、こういった工作機械は必ずメインテナスが必要になりますので、ポジティブに考えてそういった知識が身につきますので長く機材を安定して使えるようになると思います。
「組み立てなんで無理!!」という方には、「組み立て済みオプション(有料)」もありますので、ご安心を!!
加工エリア | 300 × 230mm |
---|---|
レーザー方式 | 半導体レーザー 1.6W |
対応ファイル | SVG、DXF |
筐体サイズ(横幅x奥行きx高さ) | 540 × 485 × 140mm(ケーブル含まず) |
価格 | ¥64,584円 |
対応OS | Windows7、Windows8、Windows8.1、Windows10、Mac OS X、Linux、Raspberry Pi |
【CO2】 FABOOL Laser CO2 (旧Smart Laser CO2)
「FABOOL Laser Mini」が半導体レーザーに対しこちらの機種は「炭酸ガス(CO2)レーザー」版です。
世間一般にありますレーザー加工機はだいたい「炭酸ガス(CO2)レーザー」を利用していますが、個人では到底手が出せない価格であることが多いです。
そう考えると、この機種は破格の値段であると言えます。ただし!!自分で組み立てが必要です。組み立てには「こちらの記事」が参考になります。
加工エリア | 600 × 440mm |
---|---|
レーザー方式 | CO2レーザー 40W |
対応ファイル | SVG、DXF |
筐体サイズ(横幅x奥行きx高さ) | 910 × 820 × 380mm |
価格 | ¥280,584円 |
対応OS | Windows7、Windows8、Windows8.1、Windows10、Mac OS X、Linux、Raspberry Pi |
FABOOL Laser CO2 (旧Smart Laser CO2)のサイト
こちらで最後になりますが、同じく「炭酸ガス(CO2)レーザー」を利用していますが、レーザーのクラスが「1」となっていまして、安全面がしっかりできています。
その分金額もかなり高額でありますが、個人事業主も含めてリースプランがあり選択肢として入れておいてもいいかと思います。
各種加工例も見ていますと、ほんとに数百万の「炭酸ガス(CO2)レーザー」とあまり変わらない感じですので、ご参考に見てみて下さい。
オプションの「ウルトラシャープレンズ(約4万円)」に交換すると、ステンレスに直接彫刻できたので、動画にしました。
こちらの検証は以下でやってますので、合わせてご覧ください。
→ CO2レーザーカッターで、ステンレス(金属)に彫刻してみた!
※2018年3月2日追記
実際の加工動作を動画にしました。
※2018年2月5日追記
現在「レーザーカッターバトル」企画にて、業務用レーザーカッター「LS100」と性能比較をしています。ご興味ある方はご参考にしてみてください。
加工エリア | 500 x 300㎜(ラスター彫刻は490 x 300mm) |
---|---|
レーザー方式 | CO2レーザー 40W |
対応ファイル | AI,PDF,EPS,PS,SVG,HPGL,PLT,DXF(R12) |
筐体サイズ(横幅x奥行きx高さ) | 800 x 270 x 500㎜ |
価格(税別) | 698,000円 |
対応OS | Windows 7,Windows8/8.1,Windows10,Macは「Parallels Desktop (仮想デスクトップ)」にて対応(メーカー動作確認済み) |
HAJIME CL1のサイト
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