3Dプリンターで作った、柔らかい人工心臓!
スイス連邦工科大学チューリッヒ校(EHT Zurich)の研究者が、世界でも初となる
柔らかい人工心臓の開発に、3Dプリンターを使って成功したそうです。
現在の機械部品を使った人工心臓は、合併症の影響を受けやすく
患者は脈を感じられないなど、多くの欠陥があります。
今回の研究の目的は、患者自身の心臓の大きさと機能をできるだけ模倣することだそうです。
研究成果はpublished in Artificial Organsに掲載されています。
人工心臓は、人の心臓の形を元にし、2つの部屋からできています。
重量は390グラムで、容積は679 cm 3で、人間の心臓と同様に動きますが寿命は約一時間でした。
人工心臓は、シリコンエラストマー製です。
製作にあたり、まず3Dデータを作り3Dプリンターで原型を出力
ロストワックス型を使って作られています。
※ロストワックスとは、ロウなどの燃焼製の素材を使って3Dモデルを作り、それを熱することで、鋳造用の型を作る方法です。
EHT Zurichの研究者によると
今回の実験は、あくまで実現可能性を見るためのテストで、
人工心臓の新しい方向性を確認するためだそうです。
心不全に苦しむ人は、全世界で2600万人以上です。
心臓移植を待つ人はたくさんおり、人工心臓は患者が移植を待つ間を埋めるに役立つそうです。
3Dプリンターを使った医療技術中でも期待できそうな分野ですね。
出典:EHT Zurich