世界初のコンクリート3Dプリントによる兵舎の建設
3Dプリンターでの建設は、色々なアプローチが試みられていますが
軍隊でも活用が進んでいます。
2018年8月、イリノイ州シャンペーンにある米陸軍技術者研究開発センターで、海兵隊、陸軍、海軍の共同プロジェクトとして、コンクリート3Dプリンターで500平方フィートの兵舎がプリントされました。
プリントにかかった時間は40時間あまりです。
プロジェクト担当官マシュー・フリーデル氏曰く「この訓練は以前に行われたことがなかった。これは世界で初めて現場での3Dコンクリートプリントです」。
「戦闘環境では、海兵隊員がハンマーを振り、合板を持ち上げることを望んでいません」とフリーデル氏は述べています。「オンデマンドで建物を作ることができるコンクリート製のプリンタを持つことは、海兵隊の大きなメリットになります」。
木造の兵舎を建設するには、通常、海兵隊員10人で5日間かかります。しかし、このプロジェクトによって、海兵隊は、コンクリート・プリンターと4人の海兵隊員が2日以内に強力な建造物を構築できることを証明しました。
「自然災害で、海兵隊は食糧と水を提供するのには威力を発揮しますが、避難所を提供するのは難しい」とフリーデル氏は言います。
「多くの場所で、セメントは木材よりも入手しやすいものです。人道災害や災害救助の任務中、海兵隊員は破壊された家や学校などを、安全かつ迅速に印刷することができるでしょう。」
プロジェクトチームは、さらなるテストを計画しています。将来的にコンクリートプリンタの使用は、戦闘環境から人道援助、災害救援ミッションに至るまで、あらゆる軍事作戦に及ぶことになりそうです。
出展:海兵隊公式サイト