バイオ3Dプリントの卵巣で、マウスの出産に成功!
医療での活用が本格化している、バイオ3Dプリンター。
アメリカ、ノースウェスタン大学の研究チームがバイオ3Dプリントで作られた卵巣を使い
マウスの繁殖に成功しました。(ネイチャーコミュニケーションズより)
ノースウエスタン大学の研究チームは、卵巣を摘出したマウスに、バイオ3Dプリンターで作った人口卵巣を移植。人口卵巣は機能して、オスのマウスとの自然交配により出産に成功したとのことです。
人口卵巣を造形したバイオ3Dプリンターは、体内で安全に使用できる液体ゼラチンを材料にしています。
0.1mmのノズルを使い、5階層の構造を持つ人口卵巣を造形しました。
人口卵巣は、マウスの体内に移植後に排卵が起こり、卵巣として機能することができました。
3Dプリントの卵巣による出産は過去にも成功例があります。
これらの研究の目的は、人間の不妊治療への適用です。
しかし、人間の卵巣はマウスよりも大きく複雑な構造のため、そのまま適用できるかが問題です。
ノースウエスタン大学の研究は、生体材料であるゼラチン質を使うことで、手術に耐えうる強度を与えることに新規性があるようです。
研究チームは、マウスの次は豚へ応用して、10年以内には人間へ移植することを目指しているそうです。