Autodeskに行ってみた!
少々遅いですが、明けましておめでとうございます。みなさんはどんな年越しをしましたか??僕はヨコハマで年越しをしました、まるです。
最近、僕らの中で大ブームの3DCADソフト「Fusion360」ですが、これを提供している会社「Autodesk」に行ってきました。2DCAD業界の方は「AutoCAD」という有名なソフトを提供しているのでご存知ではないでしょうか??
今回は、最近急接近中のCAD講師「スリプリの別所さん」を拉致して、晴海トリトンスクエアーにある「Autodesk」日本法人にお邪魔させていただきました。
本日ご対応いただくのは技術営業本部シニアマネージャー 塩澤様です。
–メイカーズ ラブ
では早速ですが、よろしくお願い致します。
まず初めに、塩澤様の経緯について教えて頂けますでしょうか??
–塩澤様
元々技術系の出身でして、過去自動車系の会社務めていました。そこで3DCADに出会いこの技術を広めるべく外資系のCADベンダーに転職し、CADのコンサルタントをしておりました。そして現在にいたります。
–メイカーズ ラブ
すると日本でのメイカーズブームが来るよりかなり前から3DCAD系の仕事をしてたんですね。
–塩澤様
はい、このテクノロジーを広めたいと思ってから20年くらいだと思います。
–メイカーズ ラブ
すごい!
Fusion360について
–メイカーズ ラブ
早速ですが、「Fusion360(フュージョンサンロクマル)」のソフトについて教えて頂けますか??
–塩澤様
えっと、、、その前に実は「Fusion360(フュージョンスリーシックシティ)」って本社では言っております(笑)。
ターゲット層ですが、学生やスタートアップ方でして、技術系でも無い方も含めて簡単に使える3DCADソフトになってほしいと考えております。感覚的にはWEBブラウザーのようなサービスですかね。現段階ではWIN、MACにも対応してりまして、作成したデータはクラウド上で保存できます。そして、誰でも簡単にデータの共有ならびに、公開ができるようになっています。
–メイカーズ ラブ
僕はMAC使いなので、両方に対応しているのはありがたいです。
–塩澤様
そうですね。
将来的にはソフト自体もWEBアプリにして、OSに依存しないサービスにしていく展望もあります。それ以外にもネジ等の規格が統一されているマテリアルデータも公開していく予定があります。
–メイカーズ ラブ
ホントですか!?
もうこの段階で、クラクラするくらい話が壮大ですね(笑)
このCADソフトで特に驚いたのが、粘土でつくるような3Dスカルプト系のアプローチがありますよね。
–塩澤様
はい、まさにこのソフトのコンセプトで、一般的なスケッチ系のアプローチですとある程度の基本が無いとダメじゃないですか、、できればそういう知識がない人でもデータが作れるようになって欲しいと考えておりまして、実際最初のヴァージョンにはスケッチ機能はなかったんですよ(笑)。さすがに行き過ぎなので、すぐにスケッチ機能は追加しましたが・・・
–メイカーズ ラブ
なんて斬新な(笑)この両方のアプローチができてるだけでも、革命的な匂いがします。。
機能以外でもこのソフトを使ってみてかなり驚いたのが、ユーザーインターフェースが直感的使いやすい感じもしたのですが、、
–塩澤様
それは嬉しいですね。まさしくこのソフトは、説明書とかが無くても誰でも使えうようにしています。最近ですとスマートフォンなんかもそうですが、説明書が無くてもみなさん使いこなしていますよね?あんな感じになってくれればいいと思っています。
–メイカーズ ラブ
だたとても直感的なんですが、、、日本人には英語恐怖症というのがありまして、、、日本語化の展望について教えて頂けますか??
–塩澤様
実は過去に日本語版を提供したことがあるんですよ。
–メイカーズ ラブ
え!?そうなんですか??いつの間に・・・・なぜやめたのでしょうか??
–塩澤様
実は「Fusion360」は発展途上でして、今のところ6週間くらいの周期で更新しています。日本語の対応は本社の英語版が完成してから行うため、なかなか追いつかないのが現状です。ただ、、全部ではないんですが少しずつ対応できるところからしています。
–メイカーズ ラブ
すると、安定期に入ってから日本語化はありえるのですね。
–塩澤様
はい、その予定です。
–メイカーズ ラブ
日本語化も待ち遠しいですが、過去のヴァージョンアップを見てるとどんどん便利な機能が追加されていますので、それも待ち遠しいです(笑)。
–塩澤様
ちなみにですがこのソフトに使っている「Fusion」と言う言葉には「統合、融合」という意味がありまして、このソフトにはモノづくりに必要な必要な要素を融合してパッケージにしています。ですので現段階では、3Dスカルプト系のアプローチもあったり、CAMでNCプログラムのサポートもしております。将来的には自社のCADだけではなく他社ソフトとの連携などしていったりして、このソフトを使えばひと通り揃う状態になれればいいと思っております。
基本、無料で使えますので、、、
–メイカーズ ラブ
え?一ヶ月間だけ無料ではないのですか??
–塩澤様
いえ、一ヶ月のトライアルが終わると登録者にメールが届きます。その際にアカウントの更新にて「学生」か「スタートアップ」かを選択してください。学生なら3年間、スタートアップ者なら1年間ライセンスが更新されます。
ライセンスについて
※画面上部の「*Do I qualify for free use?」を選択後「Details」にマウスをあてるとライセンスの記載がでてきます(但し英語です)。
–メイカーズ ラブ
ホントですか!?
1年ないし、3年の無料ライセンスが終了したら、その後は有料なのですね??
–塩澤様
いいえ、ライセンスが切れた時、「学生」か「スタートアップ」ならば、同じ条件でライセンスの更新を行えます。
–メイカーズ ラブ
ということは、起業しなければ事実上無料なのですね・・・・サイトの情報も訂正しないと(笑)
本日はありがとうございました。
インタビューしてみ
現在3DCADソフトの選定でみんな悩んでいます。それは値段であったり、操作方法であったり、導入段階で入り口がわかりにく状態であります。
しかし、今回インタビューさせていただきこの問題を解決できる可能性を感じずにはいられませんでした。とくに現役で使われている高価な3DCADソフトでは考えられないクラウドという概念が実装されており、プロダクト管理もオンライン上で行える寸前まで来ています(工夫すれば現段階でもできます)。是非海外のように国内でもデータの共有化や、作り方のレシピ的な技術がオープンになり、メイカーズがもっと増えやすい未来が来て欲しいです。
最後ですが、ソフト日本語化が未定ですが、1度セミナーを受けると英語のハードルは気にならなくなりますよ。今回公認していただいたので、是非スリプリが開催している「Fusion360」を使った3DCADセミナーの参加もご検討よろしくお願い致します。(この記事を書いてる時点で2015年1月の開催が満席となりましたが、2015/2/14(土)、2015/2/15(日)に追加開催をしてくれました。)