レーザーで製品レベルの構造を作る!3つのポイントを公開します
レーザーカッターで電球デザインの照明器具を作る!
前回は電球の3Dデータ作って「123D Make」でスライス。
レーザー用のデータに変換してみました。
たんに形を作るだけだと、これで良いのですが
売れるレベルの照明器具を作るには、イラストレーターでもう2手間ぐらい作業が必要です。
今回は「製品レベルのデータを作る3つのポイント」を紹介します。
1:電球を交換しやすい仕組み
2:ソケットなどの部品の固定
3:接着不要で、強力に固定できる構造
1.電球を交換しやすい仕組み
電球を交換できるようにするため
モデルを、このように傘と根元の2つの部分に分けます。
しかし、123D makeで変換したデータは、外側だけのものです。
これを、二つの部品に分けるには、イラストレーターで作業をおこないます。
しっかり組み上がる構造にするには、
完成形をイメージしながら、イラストレーターで構造を作っていきます。
ただ、LEDの電球はめったに交換しません。そこで、傘と根元はねじ止めで固定できるようにしています。今回は、こうやってドライバーでネジを外して、電球の交換が簡単にできる構造を考えました。
ちなみに、今回ねじ止めには「イーサートネジ」で雌ネジを作るました。
「イサートネジ」は、バネのようなネジですが、MDFや樹脂などに、簡単に雌ネジを作ることができます。
2:ソケットなどの部品の固定
次に、既製品の部品を止める部分を作っていきます。
レーザーや3Dプリンターの外装と、既製品を組み合わせると製品を安く簡単に作ることができます。
しかし、製品として作るには、しっかり部品が固定されていることが必須です。
電球型のランプでは、ソケットと和紙の2つの部品を止められるようにします。
ソケットは、傘の中の部品に穴をあけて、ボルトナットで止めるだけなので割と簡単です。
ちょっと悩んだのが和紙ですが
ソケットの周りに、柱を立てる構造で止めることができました。
データとしては、ソケット周りの柱で和紙を挟み、上でも包むように固定する形です。
実際にカットすると、このように柱で挟む形状になります。
こういう部品をしっかり止めるのも、製品レベルのものを作るポイントになりますよ。
3:接着不要で、強力に固定できる構造
さらに、製品としてはなかなか壊れない安定した構造が必要です。
そうすると、木材の噛み合わせる「ほぞ組み」だけで固定するには限界があります。
木材は季節や湿度で、けっこう隙間が変わる場合があります。
そこで、今回は、「ほぞ組み」に「ねじ止め」をプラスして
上下左右から固定させる構造を考えました。
これは、レーザーカッターのデータ作りでも、わりと難しい部分だと思いますよ。
まずは、データづくりのポイントです。
中心を軸にして回転する、この手のタイプのモデルは、横からの引き抜きに弱い構造です。
そこで、中心に3つの回転軸をつくり、横から刺したフレームを
上下からも固定する構造をつくりました。
イラストレーターのデータとしては、以下のような形です。
実物のモデルは上のような形になります。まずは横から木材を差し込みますが、さらに下から押させることで、まず取れない構造になっています。
レーザカットしたものを組み立てていきます。
最後に台座を3Dプリントして完成しました。
完成した電球型のスタンドは「横浜あーてぃすとマーケット」で販売しました。
今後は、メイカーズラブでも販売する予定です。
単純に照明がほしい方から、レーザーカッター製品の構造をしりたい方まで
手元にあると参考になると思いすよ〜
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