ポリメーカーから、難燃性の3Dプリント用ポリカーボネートが発売開始
3DフィラメントのメイカーであるPolymaker社から、3Dプリント用の3つの新しいポリカーボネート(PC)素材が発売されました。
新素材は、ドイツの化学品メイカーである、コベストロと共同で開発されました。
自動車、航空宇宙、電子機器で使用するエンジニアリングプラスチックとして、様々な物性を持っています。
「PC-ABS」は、ポリカーボネートとABSの特性をブレンドした、加工性の高い材料です。ポリカーボネートの含有量により、最終材料の耐熱性と靭性が向上し、ABSにより耐衝撃性と流動特性が向上します。「PC-ABS」は自動車分野での使用を想定しているそうです。
「PC-PBT」は、アルコールや有機酸などに対して、高い耐薬品性を持っています。また、-30度という低温での使用など、過酷な環境で優れた性能を発揮します。
エレクトロニクス分野での外装素材としての使用が想定されているそうです。
「PC-FR」の特徴は、優れた難燃性です。プラスチック材料の材料の燃えにくさを表す規格「UL94」において、「V-0」定格を達成しています。
「V-0」の意味は、10秒間ガスバーナーで燃焼させ、材料が10秒後に燃焼を停止できたことです。「PC-FR」は、電子バイク、航空宇宙用、自動車生産などの用途が想定されているそうです。
Polymakerの素材は、積層型のFDMプリンターで使えるものです。
産業用途では、様々な特性をもつエンプラ(エンジニアリングプラスチック)が必要となります。
Polymakerの素材を使えば、Raise3Dなど低価格な3Dプリンターでも、エンプラがスムーズに出力できるようになりそうですね。(PolymakerはRaise3Dの準公式フィラメントです)