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LEDランタン制作の裏話とチップス

アウトドアーシーズン到来ですので、キャンプやBBQで必須アイテム「LEDランタン」を作ってみました。
まだ見てない方は動画をどうぞ!!

動画撮影のために、レーザーカッター「HAJIME」の製造メイカー【オーレーザー株式会社】に色々と協力して頂きました。ありがたいことに、代表取締役の繆(みょう)さんが7G(約700枚)分の写真を撮って頂いたり、外での撮影は始めてでしたので無事終わってホッとしています。
何よりもBBQ自体非常に楽しかったです。
今回は、日常で簡単に買える製品を改造する「ライフハック」や、「デジタルファブリケーション」的なものづくりなど、色々詰め込んでいます。動画では盛り込めなかった作り方のノウハウや裏話を書いていきたいと思います。

実際に使ってみて

明るさ

動画で書きましたルーメン数ですが、実測値ではありません。調べた限り「約800ルーメン」との情報を見つけたのですが、正直そこまで明るいとは思えません。
しかし、実用的には申し分ない明るさで、ありがたいことに白い拡散カバーのおかげか、LED特有の直視しにくい感じも無もなく、電球色の落ち着いた色温度でした。

実際の点灯状態

実際の点灯状態

 

バッテリーについて

今回は外観のデザインありきで制作しました。納得の行くデザインに固まってから、組み込む材料(LEDライトやモバイルバッテリーなど)を選定しましたので、おおきなバッテリーが入れられませんでした。ですので、点灯時間は2時間と少なめでアウトドアで使うには全然足りない感でした。

時間ができてプロタイプ2号を作る時がきたら、もっと大きなバッテリーが入るように作りたいなぁ、、、と思います。そうすれば6〜8時間くらいは点灯できます。
ただ、、、ランタン自体の大きさも一回り大きくなるので、また色々考えないとならんです。

 

デザインについて

完成までの道のりは写真を見てください。

試行錯誤の図

試行錯誤の図

写真の左から、最初はのっぽな感じで、少し太っちょにして、最終的には屋根を少し大きくしました。
本当に微妙な差なのですが、3DCADでデータを作って確認しても実物はイメージと異なる事が多々あるので、試作は何個も作ります。

形状が決まれば、後は塗装デザインです。最近アウトドア商品はオシャレになり、カラーバリエーションが選べたり、模様が選べたり、いい時代になりましたね。
その中でもマイブームの「インディアン柄」をモチーフにイラストレーターでデザインしました。塗装してないのと、そうでないの見ると、やはり塗装したほうが良いでしょ??
当然1色作ったら、カラバリも簡単にできるので2色「緑、赤」にしています。

カラーバリエーション

カラーバリエーション

 

制作のノウハウ

底に穴を開けた!

何故ココに穴を開けたのかと言いますと、単純に持ち上げた時、真下の部分が照らされるためです。こういった細かい配慮も、ものづくりのノウハウです。

底から見た状態

底から見た状態

実際に持ち上げて照らした状態を比べてみると一目瞭然かと思います。

左:開けた状態 右:空いて無い状態

左:開けた状態
右:空いて無い状態

これが野外で使ってみた所、思わぬメリットが有りました。野外で明かりを灯すと「虫ダイブ」があり、明かりに向かって沢山の虫が飛び込んできます。あいにくとこのLEDライトはそこまで発熱しないのですが、飛び込んできた虫が生きたまま底のバッテリーケースにたまります。持ち上げるだけで脱出させてあげられるのでこういった意味でもメリットが有りました。家に持ち帰って虫かご状態とか嫌ですよね、、、

電子工作

電子工作と言っていいレベルでしょうか?USB端子を使っているので少々敷居が高く感じますが、全然難しくありません。小学校の頃に理科の実験でやりました【豆電球に電池をつなぐ】程度です。はんだ付けがありますが、すぐに慣れますので頑張ってみてください。
USB端子は4本の端子がありますが、そのうち2本が電源(+5VとGND)線になっています。配線図を書いて置きますのでご参考にしてください。
なお、動画ではPH端子(2ピン)を途中に入れてますが、無くてもダイジョブです。

配線図

配線図

 

再充電

中に入ってるのは単に市販されているモバイルバッテリーです。再充電するのに、いちいち分解して取り出すとかは現実的では無いので、充電端子(USBケーブル)が差し込めるように仕込んでおきました。

USB端子が刺さります

USB端子が刺さります

 

レーザーによる焦げ

今回はデザイン的に木目を入れたく、シナベニア3mm(実際は2.72mm)を使いました。日頃はMDFをよく使うのですが、焦げがMDFよりすごく確実に汚れます。カットし終わったら真っ先に濡れタオルやウェットティッシュ等で拭き取ってから作業しましょう。動画に入れ込もうとしましたが忘れたため、ここに書いておきますね。

カット面は水拭きしよう!

カット面は水拭きしよう!

 

おわりに

今回は、市販されている普通の商品を改造して、オリジナルのランタンを作りました。Youtubeでは百均で買ったものを改造する「ライフハック」的なものが多く、見てみると色々刺激になるかと思います。
レーザーカッターは良く「平面加工だけでしょ?」なんて言われますが、3DCADや3Dプリンターなどの【デジタルファブリケーション】的なものづくりを行いますと、まだまだできる可能性が非常に広がります。
みなさんも夏休みの工作で、是非頑張って作ってみてください。

データの公開

HAJIMEユーザー限定ですがレーザーカッターと3Dプリント用のデータを公開しております。
3Dプリント用のデータは「STL形式」となっていましてDMMプリント等で印刷できます。是非ご活用ください。

▼データ公開先
【動画】HAJIMEを使った新しいモノづくり!バッテリー内蔵モバイルランタンを作った

 

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執筆者のご紹介
佐々木 康友 佐々木 康友
メイカーズファクトリー 代表取締役

プロダクト&グラフィックデザイナー /WEBコンサルタント
株式会社メイカーズファクトリーCEO
広告グラフィックのデザインからWEBのマーケティング戦略立案、企業の商品開発のコンサルティングまで幅広い業務を経験。 MacBook Airじゃない方のMBAホルダー。