世界初?!セメントパウダー式の3Dプリンターで美しい建物が出来た。
最近、3Dプリンターで建物を立てたというニュースが注目を集めています。
中国では、24時間でマンションを建てたという話もあり、スピードアップとコスト低減の点からも期待されています。
しかし、いままでの3Dプリンター建築とは違う、美的なアプローチを取るチームが現れました。
アメリカのUCバークレー大学の環境デザイン科の学生達が挑んだのは、セメントパウダーを使ったパビリオン作りです。
このパビリオンは、高さが2.8メートル、幅と奥行が3.7メールとそれほど大きくはありません。
さらに、50センチ程度のパーツを出力して組み立てる方式です。
メイカーズ・ラブで過去でに取り上げた、中国の3Dプリンターマンションや、ミネソタで作られた3Dプリンターの城に比べるとかなり小さいですよね。
【以前の記事】
3Dプリンターで作られたマンションが実現していた
3Dプリンターで城を築城!コンクリートの3Dプリントに注目!
しかし、このパビリオンの特徴はデザインの美しさにあります。
建物全体が花のようなフォルムで、タイの伝統的な花模様が浮かび上がります。
これを可能なのは、パウダー状のセメントを固める方式をとっているからです。セメントと繊維の合成素材を、おそらく接着剤で積層していくタイプだと思われます。
粉末を固めるので、かなり細かいデザインが可能になります。
中国の3Dプリントマンションをはじめ、今までの事例はウェットなセメントを
押し出して積層してきます。
そうすると、スピードはあってもかなり雑な仕上がりとなってしまいます。
しかし、粉を接着剤で固める方式であれば、フィギュアなどを作るフルカラーの3Dプリンターと近い方式です。
この方法を使えば、内装までもいきなり3Dプリンターで作れるかもしれませんね~
建築中の様子をみると、建材的にもよさそう。
素材は、繊維とセメントの合成素材で、軽くてかなり丈夫。
組み立てているシーンをみると、建材としても扱いやすいようですね。
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いろいろな方法で、いろんなモノに試行錯誤されている3Dプリンター。
こういう巨大なモノが実現されてくると、家具だったり、車だったりと、いろいろ夢が広がってきますね ♪
参考:UCバークレー大学HP